北野天満宮と縁日市

北野天満宮境内では毎月25日に天神市と呼ばれる縁日市が立ちます。
江戸時代に遊興地であった北野にいつごろから市が立つようになったのか不明ですが、京都を代表する縁日市に成長してきました。

縁日市

縁日とは、神仏の功徳を求める人々が寺社に参詣し、神仏と縁を結ぶ日です。
京都は寺社・神社が多く、縁日市のにぎわいを見せていましたが、現在まで引き継がれたものは少なく、毎月21日の弘法市(東寺)と25日の天神市(北野天満宮)が京都を代表する縁日市になっています。

北野の天神市

北野天満宮周辺は上七軒の茶屋街に加え、江戸時代後期になると北野下ノ森、内野五番街にも遊所ができていました。
また、享保年間(1716~1736年)以降、天満宮境内では芝居興行や見世物興行が行われ、江戸時代の北野は鴨東と並ぶ遊興地だったのです。

近代になると旧境内の下ノ森が再開発されて賑わいの一部を失い、遊興地としての性格が希薄になりました。
しかし、京都電気鉄道が北野まで延伸し、嵐山電気鉄道が北野から西に伸びるなど交通条件の整備が進み、境内には梅園も開かれ、夜店も出るようになりました。

天神市の成り立ち北野天満宮と言う神社で催されてきたことに加え、上七軒と隣接し、遊興地と言う性格がある地域で催されてきたことも発展の要因の一つであると言えそうですね。

現在の天神市

祭神・菅原道真の誕生日(6月25日)や薨去した日(2月25日)にちなみ、毎月25日に開かれています。

2021年は新型コロナウイルスの影響で 10月25日の天神市は 3か月ぶりの開催となりました(京都新聞,2021)。
あいにくの雨の日となりましたが、一般的な露店で見られるような飲食物系に加え、陶器や植物、美術作品、骨董品を扱う店も見られ、賑わいが見られました。

学問の神様として広く知られる北野天満宮。境内には梅苑、御土居に植えられたもみじの新緑や紅葉も楽しめ、多くの魅力があります。

ぜひ毎月25日には天神市も開かれる北野天満宮へお越しください。

天神市
場所 北野天満宮
日時 毎月25日
HP 北野天満宮 (kitanotenmangu.or.jp)   
(天神市の開催有無についてもこちらでご案内しています)

交通アクセス
最寄り駅
.嵐電北野白梅町駅
最寄り停留所
.市バス北野天満宮前
.市バス・西日本JRバス北野白梅町

北野天満宮への経路はコチラから↓

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天神市と合わせて訪れたいスポットや北野白梅町駅の情報はコチラ

北野白梅町駅


現在は北野天満宮までの嵐電。かつては北野天満宮前まで伸びていて、北野駅がありました。

知る人ぞ知る、
幻の終着駅。

旧北野駅

参考文献

北野天満宮,「天神さんの年中行事」https://kitanotenmangu.or.jp/sp/annual_events.php(最終閲覧日2021年12月15日).
京都新聞,2021,「傘の花咲く天神市、3カ月ぶりに再開 京都・北野天満宮」https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/664948(最終閲覧日2021年12月15日).
渡邊秀一,2007,「北野天満宮と縁日市」植村善博・香川貴志編『京都地図絵巻』古今書院,90-93.

2021年度制作班作成

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