御室の由来

京都で御室というと仁和寺のことを指し、広大な仁和寺の境内のある地域がいわゆる「御室」だとされている。

仁和寺は、宇多天皇が父の本願を継いで仁和4年(888年)に開創した寺である。
そこから法皇となって30余年を過ごし、
以後皇子皇孫が方位を継承していったことで御室御所と呼ばれるようになった、
という由緒正しい寺歴がある。

「室」とは僧の住むところを意味する。
そして当時の仁和寺が法皇の住坊であったことから、仁和寺を「御室」と呼んでいた。

そこから「御室」という語は、
のちに代々入寺された門跡や法親王の呼称となっていった。

やがて仁和寺周辺の地名をさす語となり、
そのまま現在でも使われ、地域に親しまれている。

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